アノオト

2014.04.25

まるで大人のトランスパーティ! ―京都・知恩院「ミッドナイト念仏」

オールナイトで木魚をポクポク叩く、異色の仏教行事「ミッドナイト念仏」に行ってきました。参拝客に対して山門内部は撮影禁止だったのですが、この行事の様子を朝日新聞が動画で紹介しています。

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=zv0PlCruHXo]

 

京都の知恩院では毎年4月18日から25日にかけて、浄土宗の開祖・法然上人の忌日法要である御忌大会(ぎょきだいえ)という催しが開かれます。その初日の夜、国宝山門楼上でおこなわれる「ミッドナイト念仏」は、正しくは「知恩院式衆会による釈迦讃歎供養法要」といい、1997年から続いているそうです。

flyer

普段は一般公開されていない楼上には、宝冠釈迦牟尼仏像や十六羅漢像などがずらりと並んでいます。この荘厳な雰囲気のなかで、数百名の参拝者がいっせいに木魚をポクポクします。ちょっとしたトランス体験と言いたいところですが、木魚のBPMは(筆者が参加した時間帯に限っては)180200程度で、トランスミュージックよりも格段にアップテンポ。大きな木魚がひとつあるのですが、叩く人によってリズムの刻み方が微妙に違っていて、フロア(?)が敏感に反応します。「大木魚がスロウテンポに誘導してBPM90に変化」という証言もあり、まるでスリットドラムの即興セッション!

知恩院のウェブサイトには、「受付は随時していますので、どなたでもご都合のよい時間にご参加下さい」と書かれているのですが、近年は知名度が上がって参拝者が増えているせいか、約1時間待ちの行列でした。ソーシャルメディアでも話題になっていますし、来年はますます混み合いそうですね。

この記事をかいた人: 飯田豊

立命館大学産業社会学部准教授。1979年広島県福山市生まれ。専門はメディア論、メディア技術史、文化社会学。メディアの技術的な成り立ちを踏まえて、これからのあり方を構想することに関心があり、歴史的な分析と実践的な活動の両方に取り組んでいます。編著に『メディア技術史 ―デジタル社会の系譜と行方』(北樹出版)、共著に『ヤンキー文化論序説』(河出書房新社)、『IT時代の震災と核被害』(インプレスジャパン)など。